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不妊の原因となる子宮の病気を9項目

子宮の病気 不妊の原因


黄体機能不全による不妊

黄体機能不全とは、黄体からのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が少なく、子宮内膜が十分に厚くならない状態です。

ふつう排卵後は、黄体ホルモンの分泌が盛んになって、基礎体温の高温相が10日以上つづきます。ところが、黄体ホルモンの分泌が不十分だと、高温相が短く、子宮内膜も厚くなりません。これが黄体機能不全です。

黄体機能不全のために、子宮内膜が厚くならないと受精卵が子宮内膜に着床しにくくなり妊娠できず不妊の原因になります。
また、黄体機能不全で妊娠できたとしても、黄体ホルモンの分泌不足で受精卵が発育しにくく流産する可能性もあります。

高プロラクチン血症が原因で、黄体機能不全を引き起こすこともあります。

高温相が9日以下で短かったり、黄体ホルモンの値が小さいなどの黄体機能不全の治療には、黄体ホルモンの投与が行われます。
また、黄体ホルモンとともに卵胞ホルモンを投与したり、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの分泌をうながすホルモン剤を注射することもあります。

黄体機能不全は、卵胞の発育が不十分なためおこるともいわれています。そのため、排卵が正しくおこっていない時の治療には、排卵誘発療法が行われることもあります。



子宮内膜菲薄による不妊

子宮内膜菲薄とは、子宮内膜がうすい状態です。

通常は、排卵後の黄体期になると、子宮の内膜が厚くなって受精卵が着床しやすくなります。でも、まれに子宮内膜が厚くならず、うすいままの状態の方がいます。これが子宮内膜菲薄です。
排卵がきちんとできていても、子宮内膜菲薄で子宮内膜がうすいままだと着床しにくくなって妊娠することが出来ず、不妊の原因になります。

子宮内膜の厚さは、ほとんどの人が10mm以上あるそうです。しかし子宮内膜の厚さが7mm以下になると極端に妊娠率がさがるといわれています。

子宮内膜がうすい原因には、卵胞ホルモンが充分に分泌されていないことがあります。
また、妊娠中絶や子宮内部の炎症によって、子宮内膜の状態が悪くなることによって子宮内膜菲薄がおこることもあります。

子宮内膜菲薄を治療するには、ホルモン剤の投与や抗生物質の投与をして、子宮内膜の状態を整える治療をします。



子宮がんと不妊

「癌(がん)」はいうまでもなく悪性の腫瘍です。
子宮がんは、子宮の入り口でる子宮頸管付近にできる「子宮頸がん」と子宮の奥(子宮体)にできる「子宮体がん」にわかれます。比率では8対2と断然子宮頸がんの方が多くなっています。

がんは、命にかかわる病気です。
「子宮体がん」の場合、基本的には子宮を全部摘出する手術を行います。残念ですが、子宮を全部摘出すれば、もう妊娠はできません。
しかし、非常に初期のがんだったら、子宮内膜ごと掻爬術でがんを掻き出したり、化学療法や黄体ホルモン療法を行った上で、妊娠することが許可されることもあるようです。

「子宮頸がん」は、がんがごく初期の状態であれば、レーザーで腫瘍を焼きとる手術も可能です。この手術であれば、術後も妊娠の可能性はあります。

しかし、がんは再発の可能性の高い腫瘍です。レーザーで焼きとるだけの手術では再発の可能性が高いそうです。妊娠することよりも、赤ちゃんをつくることよりも、自分の命の方が大切です。
がんであるからには、基本的には全摘出ということになると思います。

子宮がんは、初期の症状はほとんどありません。子宮ガン検診でしかみつけることができないといわれています。
仕事に就かれている方は、勤め先で定期検診があるでしょうが、専業主婦の方もぜひ定期的な検診を受けて下さい。



子宮内膜増殖症による不妊

子宮内膜増殖症は、子宮の内膜が厚くなり過ぎた状態です。月経の量が多い、月経異常や月経不順などの症状がでることがあります。

子宮内膜増殖症は、古い内膜がはがれずにとどまっていることが原因なのですが、一種の老化現象だともいえます。しかし、子宮内膜増殖症は脂肪を摂り過ぎる食生活や肥満が要因になることもあります。

子宮内膜が厚くなっている部分は、古い内膜がそのまま残っているので、その部分の内膜は血流が悪化します。このため、受精卵が着床しにくくなり不妊の原因になります。
また、子宮内膜増殖症を治療せず放置していると、子宮体がんの誘因にもなりますから、注意が必要です。

子宮内膜の増殖が軽度の場合には、しばらく様子を見る場合もあるようです。しかし、重度の場合には細胞診(子宮がんの検査)をした上で、内膜をかき出す掻爬術をおこないます。術後も、数カ月おきに再検査をして様子をみます。


子宮奇形による不妊

生まれつき子宮の形が正常でないことがあります。これを先天性子宮奇形といいます。
子宮奇形はほとんどの場合、自覚症状も無く日常生活で支障をきたすこともありません。また、子宮奇形があるからといって、すべて不妊につながるわけではありません。
しかし、子宮奇形の種類や程度、また不妊期間によっては、手術による治療が必要になります。子宮がふたつある重複子宮やふたつにわかれている双角子宮などは、人によっては妊娠しにくく不妊の原因となる場合があります。


重複子宮
子宮がふたつある奇形です。不妊の流産の原因になります。しかし、一般的には手術しないことが多く、状態のいい方の子宮で体外受精をすることがあります。

双角子宮
子宮がふたつにわかれていて、子宮奇形の中でももっとも多い種類の奇形です。不妊の流産の原因になります。手術をすることがおおですが、双角子宮のままでも妊娠することもあります。

単角子宮
子宮が片側だけしかないような状態の奇形です。手術で治すことはむづかしいといわれています。単角子宮であっても自然妊娠は可能ですが、子宮が発育が不十分な場合には妊娠・出産はむづかしい場合もあります。

中隔子宮
不育症に多いタイプの奇形で、子宮の中がふたつに仕切られている状態です。中隔子宮だと、妊娠しても早期流産や早産を引き起こしやすくなります。中隔をとりのぞく手術は、子宮鏡をつかいながらの手術なので比較的簡単にすみます。

弓状子宮
子宮の上部が弓のような形にくぼんでいる奇形です。検査で発見されることは少ないですが、不妊や流産の原因になることもあまりありません。そのため、手術で治すことは多くありません。


子宮内膜癒着

子宮内膜癒着とは、子宮の内膜が炎症などによって癒着をおこして、くっついている状態です。子宮内膜癒着になると、もちろん受精卵の着床の妨げになるので、妊娠しにくく不妊の原因になります。

子宮内膜癒着は、流産や人工中絶、帝王切開などの手術や性行為感染症による子宮内膜炎などで子宮内腔にできたきずが原因となっておこることがほとんどです。

月経の量が減ってしまうほど広範囲な癒着の時もあれば、症状が全くないような小範囲の癒着もあります。

子宮内膜癒着の治療は、症状の程度によって癒着剥離術(ゆちゃくはくりじゅつ)や抗生物質の投与によっておこないます。うまく癒着がはがれれば妊娠することが出来ます。

子宮内膜癒着の症状が進行していて、子宮の内腔を破壊してしまうほどの癒着では、治療が困難なこともあります。


子宮内膜ポリープによる不妊

子宮内膜ポリープは、子宮内膜がエストロゲンの影響をうけて過剰に増殖してできた良性のポリープです。子宮内膜ポリープは悪性のものでありません。症状は月経過多などがあることもありますが、自覚症状がもないことが多いです。

しかし、子宮内膜ポリープが妊娠できない不妊の原因になることがあります。子宮内膜ポリープがなぜ不妊の原因になるのかははっきりとわかっていません。しかし、ポリープによって子宮の表面がでこぼこになるので、受精卵が着床しにくくなるから妊娠できないのでは、といわれています。

子宮内膜ポリープの原因はよく分かっていませんが、女性ホルモンの乱れが原因ではないかといわれています。

不妊の原因となる子宮内膜ポリープの治療は、子宮鏡をつかって切除したり捻除(ねんじょ)します。場合によっては、子宮鏡検査の時に簡単に処置してしまうこともあります。
ポリープの数が多いような時は、子宮内膜ごと全部かきだしてしまう掻爬(そうは)をおこなうこともあります。


子宮筋腫による不妊

子宮筋腫は、子宮の内部や周囲にできた良性の腫瘍(こぶ)です。
子宮筋腫は、30代40代以降の女性に多いとされてきましたが、最近では若い20代の女性にも子宮筋腫が見られるようになりました。子宮筋腫になっている女性は実に多く、女性の約3割が子宮筋腫だといわれています。

子宮筋腫の症状には、月経過多や月経痛、貧血などがありますが、自覚症状のほとんどない人もいます。自分に子宮筋腫があることを全く気付かずに過ごしている人も多いと思います。

子宮筋腫の出来る部位によっては、筋腫が妊娠の邪魔になって不妊になる可能性もあります。
しかし、子宮筋腫があっても妊娠できる女性は多いですから、子宮筋腫があるからといって一概に不妊の原因になるわけではありません。

子宮筋腫の治療は、一般的にはホルモン剤を投与して生理をとめて、筋腫を小さくしてから手術で筋腫だけ取り除きます。子宮筋腫の手術は、腹腔鏡による手術がほとんどですが、不妊の原因となるような筋腫の場合、腹腔鏡ではなく開腹して手術することもあります。

妊娠の邪魔になったり、妊娠しても流産のおそれがあると判断されなければ、妊娠のためだけに子宮筋腫の手術をすることは必要ないでしょう。
しかし、子宮筋腫のために激痛があるとか、月経過多で重度の貧血になるなど日常生活に支障をきたすような場合は、子宮を全摘出することもあるようです。


着床障害による不妊

不妊の原因のひとつに、着床障害があります。

着床障害とは、どういったものかを説明します。
卵子と精子が卵管内で受精をすると、受精卵は細胞分裂を繰り返しながら子宮内へ移動し、子宮内膜にもぐりこみます。これを着床といいます。着床して、はじめて妊娠したといえるのです。

健康な子宮は、排卵後は着床しやすいように子宮内膜を増殖させて、妊娠にそなえます。
しかし、排卵・受精が正常に行われても、せっかくの受精卵が着床できないことがあります。これが着床障害です。受精はできても、受精卵が着床出来なければ妊娠することはできず、不妊の原因になります。

着床異常の原因には、子宮の病気・異常など子宮そのものに原因がある場合もありますし、ホルモンバランスの異常などでも着床障害はおこります。

しかし内膜の増殖不全や接着因子などで、着床することが阻害されてしまうことがあり、これを着床障害と言います。また受精が成立しても免疫異常のために科学的流産を引き起こすこともあります。

着床障害は不妊の解消にとって厄介な障害です。

排卵→受精→妊娠の一連の流れの中で、排卵や受精については多くのことが不妊し症の研究によって解明されてきましたが、着床のメカニズムはまだ解明されていない部分が多くブラックボックスにちかい状態といえます。

現代の医療技術では、排卵や受精に異常があったとしても体外受精などの技術の進歩によって、受精卵を得ることはかなりの確率で可能になりました。

しかし、着床障害があれば、たとえ健康な受精卵があったとしても、着床しなかったり流産してしまい赤ちゃんを産むことは難しくなります。

着床のメカニズムが解明されて、着床障害を克服することができれば、現在の不妊症のかなり多くのことが解決できるといわれているそうです。
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